世界金融危機

世界金融危機は、同時にアメリカドルの覇権終結を意味していると見られる向きもあります。
アメリカ経済があのように大きな債権を抱えながら世界の中心となっていたことが浮き彫りとなり、信用力が大きく低下しました。
この結果、相対的に価値が高まったのが「金」(GOLD)であったりユーロ、円といった通貨になります。

この結果、各国政府が発行する国際通貨体制への信頼回復も急務となっています。
全く新しい体制作りには2つの可能性があり、1つは全く新しい国際準備通貨を創設してしまうという選択肢です。
この選択肢を提唱する専門家としては、世界金融危機を国際通貨体制を構築するための絶好の機会としてとらえる向きもあります。
しかし、この選択肢には非常に大きなネックもあります。
この新国際準備通貨を積極的に推進するだけの努力を払う国がなければ、この構想は絶対実現しません。
また、既得権を持つアメリカが政治的にも強い発言力を持っていることを考えるとあまり現実味は高くありません。

もう1つの可能性として、米ドルへの依存度を下げるためユーロ、円、人民元といった複数の強い通貨にも活躍してもらうという可能性があります。
特定先進国の通貨に依存する構造が変わらないという問題は残り、多極化によって本当に通貨が安定するかどうかも定かではありません。
結局のところ、この可能性に近い形で米ドルを中心とした体制は継続、G20新興国が活躍する新たな経済体制作りが大きな流れとなりそうです。
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